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そうしていると、老人が俺達に気づいたようだ
老人は女の子に何かを言ってこちらに歩いてきた
俺達は気を持ち直して、老人を見た
老人は、年のせいか腰は曲がっているが堂々とした風貌だ
老人が俺達の前に立ち、しゃべりかけてきた
「ん?君たちは、私にぶつかってきた子じゃないか。」
いやいや。じいさん、あれはあんたも悪かっただろ
少しイラッときた
そんな俺の心の声は気にも留めるはずなく、老人は続ける
「まぁいい。君達、ここはどこだが知らないかね?」
翔大が答えた
「わかんないっす。俺達もここがどこか知りたいっすよ。てかじいさんはなんでここにいるんすか?」
少し翔大は投げやり口調だ
俺と同じでイラッときていたのであろう
老人は少し目を見開き、威圧するかのように言った
「本当かね?」
イラッとくるなこのじいさん
ヒロシさんが答えた
「はい。僕達もここがどこか分からず、今とにかく探索している次第です」
「そうかね。あんたなかなか聡明そうな青年だ。家庭を持ってるのかね?」
なぜかヒロシさんとじいさんの世間話らしき話が始まった
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