誕生日

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「生徒名簿と言う便利グッズを持ってる」 「……職権濫用では?」 「ばか言うな。俺にとっちゃ一大事だ」 秀士は恥ずかしそうに笑い、ひとつの綺麗にラッピングされた箱を取り出した。 「やるよ」 美由は思ってもみなかったその包みを渡され、ただただ驚いた。 「うそっ? 星だけでも十分なのに! 嬉しい。ありがとう」 「ん。開けてみろ。 星だけじゃつまんねえだろ」 その箱の中に入っていたのは キラキラ光る星がついた ネックレス。 「わぁ、可愛い!! ありがとう、先生!」 「今くらい先生ってやめろよ。」 今日の美由は素直だ。 「ありがとう。…秀士。 大好き」 再び夜空の下でふたりは抱き合った。
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