秀士の過去

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「く、口説いてないって!!な?美由ちゃん!ってかお前いつからいたの? まじ、幽霊みたいな奴だな。 あっ…」 優磨は、そうゆうことか!と美由を見た。 美由は苦笑いで、 「先生お帰りなさい。 冗談で話してただけだよ?それに、優磨さん先生に用事みたいだよ」 「っそう!そうなんだよ!冗談!冗談! 美由ちゃん夏休みなのに遊んでないなんて可哀想でさっ!」 なおも、秀士は優磨を睨み付けている。 「お前に美由の心配される筋合いねえんだよ。 んなことばっか言ってんならとっとと帰れよ」 「秀士ひどいっ!!」 優磨は両手で顔を覆った。 「ほんとだよ!先生、言いすぎだよ? せっかく訪ねてきてくれたのに」 美由の言葉に、秀士は今度は美由を睨んだ。 「お前、何こいつ庇ってんだ? だいたい遊びに行きたいんなら俺に言えばいいだろ?」 「だってぇ、先生忙しいかと思ったし…迷惑かと…」 「お前はいつもそれだな。だったら良いこと教えてやるよ」 「へ?いいこと??」 「俺には、 お前よりも優先しなきゃなんねえ用事なんか、なにもない」 先生…。 「ごめんなさい… いつも忙しそうにしてるから、私の我が儘で困らせちゃいけないと思ってた」 「そんなことで困ったりしねえ。何処にでも、いくらでも連れてってやるから…俺に遠慮すんな」 そんなふたりの会話を顔を覆った両手の指の間から見ていた優磨。 「あの…俺の存在忘れてない?ってか忘れてるよね? それと…やっぱふたりはそーゆー関係?だったんだね…」 はっ!優磨さん居るんだった! なのに、私たちふたりの世界に入っちゃって、恥ずかしいー! 「優磨……まだいたのか。覗きとは悪趣味だな」 「いやいやいやー!!」 反論したい優磨だったが、秀士の親友とは思えないあまりの扱いに、言葉をなくした。
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