予想外

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「えー、じゃあ美由、斎藤先生と同棲するわけ?!」 驚いた涼子が興奮気味に美由に詰め寄る。 「ど、同棲なんて意味深な言い方やめてよ。 ただの同居人だよ! しかも今日は営業スマイルだったけど、うちじゃあ俺様の意地悪なんだよー」 と、項垂れて話す美由だったが、なぜか涼子はハイテンションで… 「なんで!?いいじゃん、 少々性格悪くたって、あんなイケメン毎日見れんだよっ! あわよくば恋愛になんか発展しちゃうかもよ!? きゃー、禁断!」 「いやいや、涼子さん?話ぶっとんでるよ。 そんなこと絶対ないから。ごめん、期待に答えらんなくて」 冷めた目で涼子を見る美由。 「でも、なんでそんな嫌がるの? 話聞いてる限りそんな嫌なことないじゃない?」 え…? そう言われたら特に目立って嫌なとこがあるわけじゃない。 けど、最初に泣かされてからイヤな奴というイメージでずっと接してるし、意地悪なこと言うし、けど抱き締められたのはイヤじゃなかった… って……。私なに考えてるんだろっ! 「思ったこと顔に出るのは相変わらずだね。 別にそんなにイヤじゃないんなら、とりあえずは一緒に暮らさなきゃなんだし、いいとこ見つけて仲良くやったほうがいいでしょ?お互いに」 …そうだけど… …そうだよね! さすが涼子だ。 いつも私に的を射た意見をくれる。 ほんといつも救われてるよ。
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