46333人が本棚に入れています
本棚に追加
/1359ページ
次の朝。
秀士は美由よりも早く起きてテーブルに座り新聞を読んでいた。
そんな秀士のところに美由はズタズタと歩いて行き、明らかに不機嫌な顔でいた。
「昨日のっ……
どうゆう意味?!」
眉間に皺を寄せ美由が問い詰める。
「…昨日の?
あー…キスしたこと?
どうもこうもねえよ、そのまんまの意味」
当たり前のように秀士が答える。
「そのまんまって何?
なんで…キスなんてしたのよ!?」
美由は涙目になりながら必死に問いただした。
「なんで…って、
お前のこと苛めたらおもしろくて……つい?
したくなったからした。
そんだけ」
つい?したくなった?そんだけ?
私の大事なファーストキスだったのに…。
つい、やっちゃった……みたいなのが許せないっ!
「アンタには…たったそんだけかもしれないけど…
私とのキスなんてなんでもないかもしれないけどっ…
私にとっては大切な初めてだったんだから。
ばかにしないで!」
そう言い残し、美由はダッシュで学校へと向かった。
美由のいなくなった部屋で秀士は頭を抱えていた。
「んだよ…くそっ…」
最初のコメントを投稿しよう!