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と、その時…
いきなり美由の視界は遮られ、目の前が暗くなった。
「えっ…?」
一瞬何が起こったのか分からなかったが次の瞬間…、
目の前の男に抱き締められているのがわかった。
その温度は暖かくて、今まで感じたことのないような感覚と胸の鼓動に、美由は固まり動けずにいた。
「悪い。言い過ぎた。
…大人げなかった」
そう言うとすぐにポイっと美由を解放し、頭をポンッと叩いた。
突然のことに美由はただ立ち尽くした。
その瞳にもう涙は流れていなかった。
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