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「それでは一限目を始めます」
グレーの高そうなスーツを纏ったノワール先生は、そう言って黒板に大きな紙を貼り出した
「先生」
「何かな、ちりさん」
「それは資料じゃなくて鞭の写真です」
「いいえ、これは資料です。これからSMについて勉強します」
にこやかに言い放つ先生の言葉を聞かせまいと、素早くちりちゃんの耳を塞ぐブロウ。うお、手慣れてる
微かに、マジ死ねばいいのにとか聞こえたのはきっと幻聴
「先生」
「今度は貴女ですか、ロズ」
「心の綺麗なちりちゃんに、汚い世界を見せないで下さい」
「汚くありません。これは生きていく上で最も大切な技術です。SMが無くては人間は死にます」
「お前だけだよ!!」
その日、授業開始5分にしてブロウの怒声と共に先生が空を飛んだ
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