出会い

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軽く立ち尽くしていると 「松嶋、遅ぇよッ」 福田に大声で呼ばれる。 ったく。 なんなんだよ。 そう不満に思いながらも慌てて駆け寄る。 ちょ~っと小心者な俺。 「松嶋くん、こんにちは」 「ども」 にこやかに挨拶してくれたのは遠藤美保ちゃん。 福田の彼女。 何回か会ったことがあるから顔見知り。 美保ちゃんは友達に俺を紹介してくれた。 「こちら松嶋祐希くん。イケメンでしょ?」 「えぇ!?男!!」 「嘘!?」 美保ちゃんの言葉に周りの女の子達が騒ぐ。 はいはい。 イケメンでなくてすみませんね。 『男に見えない!』と言われるのは慣れてる。 こんな反応も、いつものことだ。 俺はうんざり顔で原田を見た。
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