クチハテ

12/23
前へ
/78ページ
次へ
風の冷たさを感じて身を震わせていると少尉がふわりと外套を肩にかけてくれた。毛織物でできたそれはなんと陛下よりの下賜であったりする。 皇家御用達の品。 他にも色々、向こうで夜会に出るためのものなどもあるとか。そういう訳で荷物の多さは推して量るべし。 荷のせいで馬で軍港まで乗りつけることができないので(私も秋月少尉も乗馬の経験はある)わざわざ馬車を呼ぶ羽目になった。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加