異常

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取り敢えず自分の部屋の様子を見ることにし階段へ向かう事にした。 途中近所のオカマに危ないからと止められたが雄馬は静止を無視して階段を上がる。 階段を上がり右手にある部屋の古い木製のドアは歪んでおり、ドアノブは壊れて回すことが出来ない。 「糞、玄関開かねえじゃねえか!」 力を込めて回してみたが、鉄が折れる良い音と共にノブは取れた。 「……あぁ!!糞ったれ!」 これじゃあらちがあかないので豪快に後ろ回し蹴りを喰らわすと、ドアもまた豪快に開いた。 実際、開いたと言うより破壊したと言う方が正確だろう。 「イエス!踏み込むぜ」 やっとの事で自分の部屋に入れた雄馬は軽く目眩がした。 明かりが点いていないのに分かるほど荒れた部屋。いつも綺麗な筈の玄関は足の踏み場もない。 仕方がなく靴のまま踏み入れ、明かりを点けるのを少し躊躇し迷ったが、自分には点けるという選択肢しかないことに気付き、素直に点けた。 「は?」 古びた電気が照らす部屋は悲惨なことになっている。外から見るのと中から見るのとは大違いで、まさに大惨事。ベランダから突っ込んできたのだと一目でわかる。
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