くろおど・びすまるく

14/16
前へ
/74ページ
次へ
窓の外は、一瞬にして暗黒の世界へ変化していた。 「闇夜・・・・」 エリスは、そう呟く。 信じられないようなものを見る眼で窓の外を凝視する。 「あの時に外出たら危険ですね。」 「そうだ。闇夜は、天士の洗練がデスヘヴンほぼ全域にわたる危険な事象なのだ。こうして家にいれば干渉を受ける事はないだろう。」 この闇夜は、天士の洗練の最高潮と言っても過言ではないだろう。 この時だけは、聖歌も何の意味もなさない。絶望の洗練なのだ。 「オレの家族は、みんなあの闇夜に巻き込まれてしまいました。クロードさんはどうなのですか?」 「俺はな・・・」 クロードは、少し言葉を詰まらせる。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加