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「そんなことはありませんよラニールさん。私はまだまだ未熟ですから。」
ラニールと呼ばれた男は、親衛隊としてはあまり似つかわしくない雰囲気が出ている。
水色の透き通った髪をしっかりとセットしていて、明らかに遊び人といった感じである。
顔の作りが端正なのだがその分、誠実さが抜け落ちているような印象さえ受ける。
「ラニール! あんたは余計な事は言わなくていいの! 何がい・と・しよ!!」
親衛隊のもう一人がラニールに突っ掛かってくる。
女性で名をニャラーチェという。
親衛隊の紅一点で、女性にしては少したくましい体つきである。
顔もそれに表れていて気の強い印象を受けさせる。
オレンジカラーのセミロングの髪は透き通っており、後ろでしっかりまとめているのが特徴だ。
「いいですよニャラーチェさん。私は気にしてませんから。」
「な、何で何でそんな事言うのローラちゃん!? ボクの言葉だからだからしっかり受け取ってもらわないと!!」
「うるさい!!」
慌てふためくラニールをニャラーチェは、鉄拳制裁で黙らせる。
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