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「見逃してよ。」
「ふざけんな、手前何回言ったらわかんだ。」
「えー?シズちゃん俺に何か言ったっけ?興味ないことは忘れる主義だからさぁ」
「池袋には二度と来んなってあんだけ言ってんだろうが!!」
力が強くなる。 仕方なく臨也は『こうさーん』っと呟き手を上げる。
「あ゛ぁ?」
「降参ー、ほら殺すなら殺せば?」
臨也は持っていたナイフを静雄に渡す。
「ここ一突きすれば死ぬよ?」
臨也は自分の左胸を指す。
まるで、静雄をからかうように
「ほら、こーこ。早くグサッと刺したら?大っ嫌いな俺を殺すチャンスだよ?」
「………………。」
静雄が臨也を睨む。
臨也は口角を吊り上げた。
「ふふっ…あはははは!!」
そして静雄をおもいっきり
お腹を蹴り飛ばす。
吹っ飛ぶまでは行かなかったが
多少ダメージは喰らったようで満足。
「…馬鹿なシズちゃん。」
「……ってぇな。」
「あー、死んでも嬉しいんだけどな。生き地獄ってのもいいね。」
ニヤニヤと臨也が笑う。
静雄は額に汗を浮かべる。
「…シズちゃん、死んでよ。」
「んだとっ……………!!」
「痛い?やっと刺さった。」
腹部が痛い。
静雄の腹部に激痛が走る。
ふと見ると 腹部には注射器が容赦なく刺さっていた。
「シズちゃんの筋肉は異常なのは身を持って知ってるからね、新羅に協力してもらったよ。」
「……なん…だ、と。」
恐らく先程腹部を蹴られた時に仕込まれていたのだろう。
注射器を抜き その場に捨てる。
「さて、シズちゃん。一瞬おやすみー。あ、なんなら永久に寝ててもいいよ?」
「っざけんな……!!」
意識はそこでなくなった。
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