494人が本棚に入れています
本棚に追加
「わーい!旅行だ、旅行だ!!」
「楽しみだな」
俺こと南綾平は妹、南綾と共にそれなりに有名な旅館に一泊二日の旅行に出掛けている
まあ、ことの始まりは妹の言葉だった
――――――
「ねえ、お兄ちゃん。旅行行こ?」
「…は?」
妹の突然の言葉に呆けない返事を返した俺はあまり良くない脳みそで情報整理をした
「旅行?」
「うん、旅行」
聞き間違いかと思ったがどうやら聞き間違いではなかったらしい
「あのな?綾。家にそんな余裕なんてないだろ?月の光熱費とかはおばさんが払ってくれてるけど、食費とか携帯代、それに将来の事もあるんだ。旅行に行けるだけのお金があったら貯金してるって」
俺がそう言うと綾は得意気に、そして気味悪く笑ってある物を取り出した
最初のコメントを投稿しよう!