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むかし、あるところにジャイゴというバーがありました。
ちなみに、ジャイゴは青森の津軽地方の言葉で、田舎者みたいな意味があるらしいけれど
それとは一切関係なく、名前の由来は、
ジャイコってつけたかったけど、著作権的な問題でジャイゴとつけたそうです。
しかし、看板はジャイ子ってなってて、子をゴって無理やり読ませてたので、著作権的な問題の解決にはなりません。
今日もまた、そんなジャイゴで飲んでいる、2人の若者がいました。
ヨシオ「いゃ~、俺もついに1年前の春で二十歳だよ。」
タケル「何言ってんだよ。俺なんか3年前の春で18だぞ。まだイイじゃねぇか。」
ヨシオ「‥うん、わりぃ。」
タケル「ところでさぁ、俺こないだ幽霊みたよ。」
ヨシオ「マジかよ!どんな感じだった?」
タケル「ところでさぁ、話変わるけど、日本の昔話とかでさ、冒頭に昔むかし、って使うじゃん?あれってなんか変じゃね?」
ヨシオ「あれ?幽霊の話は?」
タケル「うるせーなぁ。俺は今マスターと話してんだよ!」
タケルはそぉ言うと、カウンターに両手をついて、ズイッとマスターに顔を近づけました。
マスター「‥‥‥‥💧」
ヨシオ「‥うん、ゴメン。」
タケル「でさぁ、お前昔って言ったら何年前想像する?」
ヨシオ「‥10年前とかそんぐらいかな。」
タケル「だよなっ。俺らの昔って言ったらだいたいそうだよな!まして、更に10年前とかっていったら生まれてねーしな!」
タケル「で思ったんだけどよ!昔むかしって、それ言ってるやつの昔の更に生まれるもっと前の、昔を言ってんだよな!?」
タケル「そうだったらさ、はるか昔とか、違う言い回しすればいいじゃん。何? 昔むかしって?馬鹿じゃないの?」
ヨシオ「‥馬鹿はお前だろ。」
タケル「でさ、俺考えたんだけどさ、今現在を0とすんじゃん。そんで未来が1、で昔が-1、昔むかしが-2‥。 マスターペン貸してっ」
タケルはそぉ言って、紙になにやらかきました。
1―0―(-1)―(-2)
タケル「つまり、桃太郎とかの冒頭は-2ってことな。このグラフすげくね!」
マスター「‥‥‥‥‥」
ヒトシ「そろそろ帰るか。」
タケル「うん、ゴメン。」
マスター「‥‥‥‥‥‥なんか今ので浮かんだ!よしっ!店の名前かえよっ!」
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