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俺は､切ない目でアイツを見る美沙の横顔を見つめた｡
抱き締めてやりてぇ…
何も出来ない悔しさから､俺は唇を噛んだ｡
そして何事もなかったかのように､また話し掛ける｡
｢美沙､何ﾎﾞｫｰｯとしてんだよ？遅刻すんぞ｣
｢えっあ､ごめん｣
そんな哀しげに笑うなよ…
泣きそうなのに､無理してんじゃねぇよ…
目に涙溜ってんじゃねぇか…
俺は､何も言わずに美沙の頭をﾎﾟﾝﾎﾟﾝｯとしてそっぽを向いた｡
そして､手をとりまた歩きだす｡
｢ありがと…優太…｣
俺は､繋いでいた手の力を強めた｡
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