学校

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昔から、自分の性別が分からなくなる。 特別、テレビなどで聞くような性別が逆だとか言う訳じゃない。 ただ、僕がいる世界が相応しくないような……何だか納得できない。 たまに、夢で見る。 こことは別の、ファンタジー映画とかで見るような何世紀も昔のイギリスのような、世界が全て違う。 僕は、何もない世界を見下ろしていた。 まるで神様になったかのように。 だけど、目を覚ませば少し寂しく思えて、モヤモヤが解けなくて、目に涙が浮かぶのに気付く。 僕の母親は不思議な人だ。 確か、どこかの魔女訓練所とかという場所に昔通ってたみたい。 魔法を使えるとかじゃないけど、瞑想とか霊視とか占いとかやってるみたい。 まあ、ファンタジー大好きな変な母親だってこと。 父親も寛容で、優しく見守っている。 今年、小学三年生になる弟もとてもワガママで反抗期。 そんな家庭に育った僕は、今、中学一年生の十二歳。 周りの女の子たちが、成長していく体に戸惑ってる中、僕だけは全く変わること無かった。 こんなことに寛容なのは父親譲りならしい。 知識に関しても、母親が集めてる魔法関連の書物かな。 必要ないことばかりで、勉強だって普通だった。 だからこそ、こんな平凡な僕が巻き込まれるようなことは考えなかった。
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