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ジャグラー帝国魔導師に襲撃されてから三日経ち、コウタとシオンは目的地のサンライトタウンに着いた。
コウタ「って、近くに町があるとシオンは言ってたけどこんなにも時間かかるとはな…」
コウタは小さく溜め息をつく。
シオン「本当はもう二日前には着いていたんだけど、あの迷宮の森で迷っちゃったからね」
二人はここに来る前に、迷宮の森という不思議な霧で覆われている森の道で三日間迷っていたのだ。
シオン「追っ手を撒くために入ったのは良いけど私もあの時は一週間迷っちゃってた」
コウタ「そ、そんなにも迷ってたのか…」
シオン「本当に、コウタがいたからよかったよ」
コウタは妙に勘が良く、二人は少々迷ってはいたがすぐに迷宮の森を抜けれたのだ。
コウタ「あはは、どうも」
シオン「じゃ、せっかく町に着いたんだから入りましょ!」
コウタ「そうだな、行こう!」
そして二人は町へと入って行った。
……。
シオン「ねぇコウタ?ちょっと町が騒がしくなって来てないかな?」
町は何やらザワザワしていた。
すると、一人の町男が息を切らしながら走ってきた。
町男「た、大変だ!!ジャグラー帝国軍が来た!!」
大声で周りの皆にそう言う。
すると、町の外側の方で小規模の爆発が起きる。
その爆発音に気付いたからか、町は慌ただしくなる。
コウタ「くそっ、こうなったら…!」
コウタは剣を抜こうとする。
するとシオンが抜こうとした手を止める。
シオン「待ってコウタ!ジャグラー帝国軍は恐らく百以上はいる!一人でなんて無茶だよ!?」
コウタ「だ、だけど早くしないと町が…!」
すると、爆発した方の反対側の方からおよそ百余りの白い軽鎧や重鎧をまとい、武器を持った兵士達が現れた。
??「皆さん、落ち着いて下さい!!ここは私達が引き受けます!!」
一人のその軍のリーダーだろう人がそう町の皆に言う。
コウタ「な、何だ?町の兵士か?」
シオン「あ、あの鎧…あの人…間違いない!グラーシア王国軍の皆だ!!」
コウタ「え?あの人達がシオンの国の?」
シオン「うん!皆捕まってしまったかと思ったんだけど無事に逃げ出せてたのね!」
するとシオンはグラーシア王国軍のリーダーだろう人の所へと走っていく。
コウタ「あ!待ってシオン!」
コウタもその後を追う。
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