第三章~救世主の力~

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コウタとシオンはまず近くにある町に向かって歩いていた。 そして今はあれから一日たった夜。 コウタとシオンは休憩の為、道の脇で休んでいた。 シオン「コウタ?何を作ってるの?」 シオンはコウタが何か長さが自分と同じ位の剣のようなものを自前のサバイバルナイフで削っていた。 コウタ「ああ、銃の弾が尽きてしまったからさっき倒したどでかいモンスターの骨を削って剣にしているんだ」 コウタは先程モンスターを倒していて、その時に銃の残弾が尽きてしまったので今はそいつから取れたかなり丈夫な骨を削って剣にしているのだ。 ちなみに、コウタとシオンはお互いこれからは敬語は無しでいこうとシオンが言い出したので、今二人は呼び捨てをしたりしているのだ。 ……。 コウタ「うし、できた」 コウタは小一時間程作業し、剣を完成させた。 シオン「コウタってもの作り上手なのね」 コウタ「まぁね」 コウタはもの作りが人並み以上に良く、大抵のものならばすぐに作ってしまうのだ。 するとコウタは作りあげた剣を持って少し離れた所で素振りする。 コウタ「うおっ、やっぱ両手で持たないと駄目だと思ったのに片手でいけるな」 コウタは背丈と同じ位の大剣を片手で振り回す。 シオン「コウタって本当にすごいのね」 それを見ていたシオンがそう言う。 コウタ「どうも」 ……。 しばらくして、余りの骨で盾を作り、途中で見付けた木のつるなどで剣と盾を背負う為のホルスターを作った。 そして試しに取り付ける。 コウタ「よし、問題無いな」 そして試しに剣を抜き、盾を持ってみる。 と、その時、コウタは何かに気付く。 コウタ「シオン!俺の後ろに隠れてしっかり捕まって!!」 シオン「ふぇ?う、うん、分かった」 そしてシオンはコウタの言われた通りにする。 コウタは盾を構える。 すると、突然突風が 吹き荒れる。 コウタ「ぐっ!」 コウタは何とかそれに耐える。 突風が収まり、コウタは突風が吹いた方向を警戒する。 さっきの突風でか、周りの木々が吹き飛ばされ、周りには何もなかった。 すると、突風が来た所の空中に魔道師のような者が浮いていた。 シオン「あ、あれは…!」 シオンが顔を青ざめる。 コウタ「ど、どうした?シオン?」 シオン「あ…あのマントとフード…間違いない、ジャグラー帝国の魔導師だわ…」
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