気まずい二人暮し

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          私は屋上で明堂君と話している途中で、その場から逃げ出すように屋上を出てきたことは覚えている   でもそのあとどうやって地下の駐車場に来たのかわからない   ただ覚えているのは駐車場の入り口で恭ちゃんを見付けたとたん涙が溢れだし、その場にしゃがみこんだ事だけ   そのあとの事は本当に覚えていない   どうやって車に乗り、いつの間に恭ちゃんの家に着いたのか   恭ちゃんに聞いたら 『何聞いても涙を流しながら上の空だった』 とだけ でもなんで   「────ベッド?」   私は何故か恭ちゃん家のベッドの上に居る   -頭が混乱してきた-   するとドアからノック音が聞こえた   返事をする間もなくすぐ扉が開かれる   「恭ちゃん… 私─────」   『おっ やっと起きたか』   -起きた?-   「って私寝てたの?! いつの間に……」   『帰る途中の車の中で寝てたぞ 泣き疲れじゃないか かなり涙を流してたみたいだからなぁ』   そういうと私の頬に触れてきた   『───泣かされたか?』    「え?」   私はあの時明堂君が言ってた言葉を思い出した   ―゙泣かすな゙―   確かに泣きはしたが泣かされた訳ではない   「ち、違うの! 私が勝手に悲しくて泣いたの 明堂君のせいじゃないから」   私は恭ちゃんの腕を掴んで必死に訴えた   『── 本当だな』   「──うん」   私は真っ直ぐ恭ちゃんを見て頷いた   『わかった わかったからこれ離してくれないか』   そういうと恭ちゃんは私から視線を反らし、掴んでいた腕を指差した   「これ? なんで?」   意味がわからず私は首を傾げるも恭ちゃんは 『いいから離せ』 の一点張り   私は不思議に思ったが素直に離した      
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