メガネ

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  昇降口に近付くにつれ、男子数人の声が響き渡ってきた   「(…やだ なんであんな所で話ししてるのよ…)」   よく見ると丁度私の下駄箱がある場所に寄り掛かりながら、話をしている   「(…あれは同じクラスの明堂くん…と他のクラスの人?)」   明堂 神哉(ミョウドウ ジンヤ) クラスの人気者… クラスだけじゃなく、学年、男女問わず誰とでもすぐ打ち解けて仲良くなれる   今の私とはまるで正反対…    ああいう人は一番キライ   きっと、自分が苛めてもなんとも思わない人だろう   ‐ああいう人はキライ‐   ‐大っっ嫌い‐   私が一番関わりたくない人    なんで部活もやってない人がこんな時間まで居るのか謎だった   なんの為に時間をかけて掃除をしたのか、これではまったくの無駄になってしまった   私は心の中で何度も何度もこの言葉を繰り返した   ‐早く帰って!!‐   その事だけを願い続けた          
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