20人が本棚に入れています
本棚に追加
(そろそろ悠太を起こしてやるか……)
隼人はもう一度悠太の頭を殴って、眠りから覚ましてやった。
「俺って優しい」
「2度も殴った奴が何を言う!」
「まぁまぁ、お茶でも飲んで落ち着けって」
「そんなので落ち着けるかー!俺はじじいじゃねーぞ!でも、お茶は貰っておこうかな……」
「冗談に決まってんだろ」
「チッ、ちょっと期待しちまったじゃねぇかよ……。って、こんな事をしている場合じゃなかった!」
悠太は何か急用を思い出したらしく、勢いよく立ち上がった。
「どうかしたのか?」
「俺は水澤さんと一緒に帰る予定があるんだよ!」
「それは、予定じゃなくて欲望って言うんだぞ。もっと現実を見ろ!それに、水澤さんはもう帰っちゃったし……」
「ガーーーーン」
悠太は四つんばいになって、これ以上はないってほどの落ち込みをみせる。
最初のコメントを投稿しよう!