第一章 桜峰学園入学式

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「えー皆さん、御入学おめでとうございます」 定番の一言から始まった長い長い校長の挨拶。 場所は桜峰高校第一体育館。窓から日が射し、新1年生達を照らす。暦上は春だが、まだ寒さも残っている。この学校は比較的最近に建てられたため、結構綺麗だ。 体育館の壁には紅白の幕が、ステージの上には等間隔に並べられた様々な花が飾られている。 新1年生達の殆どは期待と不安で胸を一杯にしながら校長先生の話を聞いている。そんな中、先生達にばれないようにしながら、何回も小さな欠伸をかいている生徒がいる。 彼の名前は天神隼人(アマガミハヤト)。この春から桜峰学園に通うことになった。身長は175。顔と頭脳は中の上ぐらい。運動は得意な方だ。 「──学園生活を有意義なものにできるように頑張って下さい」
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