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でも、自分の席に行こうともせず、ずっと教卓のところにいる女子生徒が1人いた。それに、先生らしき人も見当たらない。
「なんであいつはあそこに居るんだ?」
「さぁな……」
隼人と悠太で不思議がっていると
「なんで君はそこにいるの?」
と、2人と同じように不思議に思った生徒がその女子生徒に質問した。
すると彼女は……
「なんでですかって?」
と首をかしげた。
「私がこのクラスの担任だからですよ」
「………………」
教室内に沈黙が流れる。皆、鳩が豆鉄砲をくらった様な顔をしている。
「おい悠太。この町にあの子を治せる精神科医はいるか?」
「誠に残念だが……いない。あの子を治すことは出来ないんだ」
「可哀想に……」
勝手に悲しんでいる2人を余所に、自称先生は自己紹介を始めた。
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