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「なぁ悠太。女子の事なら全部覚えれるって、どういう事だ?」
「ん?あぁ。例えば……昇降口に貼ってあったクラス分けの紙とか」
「てことは、1年女子の名前は全員分かるのか?」
「もちろん!」
悠太は自信満々に親指を立てる。
(その記憶力をもう少し別な方向に役立てればいいのに……)
そう思わずにはいられない隼人であった。
「それよりも隼人。俺らは幸せ者だよなぁ」
「んぁ?なんだいきなり」
「『んぁ?なんだいきなり』じゃねーだろ。あそこに立ってる人を見てみろ」
そう言って、悠太は教卓のところに立っている平島先生を指差した。
「平島がどうかしたのか?」
「はぁー……。お前は何も分かっちゃいねぇなぁ……」
そう言って、悠太が落胆のため息を漏らす。
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