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そして、終業を知らせるチャイムが鳴り、「今日はここまでにしましょうかねえ」と言って、非常勤が教科書を閉じた。
「起立」
気だるげな学級委員の声で、皆が椅子から立ち上がった。
「礼」
学級委員の声が再び鳴り、全員がぺこりと頭を下げた。
ようやく、生徒達は眠気から解放された。
*
昼休み。
満が古典のノートや教科書を鞄の中に片付けていると、
「満、飯行こうぜ!飯!」
1人の男子生徒が満のもとへとやってきた。
その人物は背が高く、がっちりとした筋肉質で坊主頭というむさ苦しい外見をしている。
しかし、彼の人懐っこい爽やかな笑顔がむさ苦しさを払拭している。
彼が何部だと思うかを問えば、10人中5人が柔道部、残り5人が野球部だと答えるだろう。
ちなみに、正解は後者で、彼の名は孝之という。
「満、早く!早く!」
のんびりしている満を再び孝之が急(せ)かした。
「ん、お待たせ。行こうか」
満が言うと、
「おう!」
孝之が元気に応じ、2人は連れ立って食堂へと向かった。
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