結成、雛百合会

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「夕紀」 「ひっ」 「何て声を上げているのよ。ほら、アナタを慕う可愛い妹達が来ているわよ」 「あぁ…」 小五月蝿い水崎お姉様に言われて後ろを振り返ると唯一好意的手紙を送ってくれた中等部の3人組が背中を丸めて立っていた。 そのせいか俺より身長が高いみんなは俺より小さく見える。 「あの…立川お姉様!」 「へぶっ」 3人はいきなり走り出してその勢いのまま俺を抱き締めてきた。 そして外行きスイッチの入っている俺は女の子らしい(?)声を上げてしまった。 む、胸が6つ…顔周りに纏わりついて邪魔だな。 「昨夜の無礼をお許しください!」 「立川お姉様の真意も詠めず信頼出来なかったばかりに悪くもない立川お姉様に謝れなどと過ぎた真似を…」 「……すみませんでした」 ああ、その事ですか。 胸と会話しているような錯覚に陥りながら俺は3人を宥めた。 「気にしなくていいわ。だってあれはみんなを騙すのが目的だったんだもの。サプライズってそういうものでしょう?」 少し背伸び気味に頭を撫でる。 お慕いしているお姉様に嫌われたくない気持ちは分からないでもないけど、それが自分に向けられているんだと思うと何ともむず痒かった。 「ほら顔を上げて……と言っても、私の方が背が低いのだけれど。うふふ。元気を出してくれると嬉しいわ」 「「立川お姉様…」」 「今日も1日楽しみましょう、ね?」
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