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俺たちの部屋は4階。
エレベーターで4階まで上がり、俺たちは部屋のキーを持つ速水の後をついて行く。
「ここだな」
と言って、速水は部屋のドアの鍵穴にキーをさす。
それを見て、ちょっと一安心していると
「部屋はあんまり期待しないほうがいいかも」
と、ドアノブを回しながら速水がボソッと言った。
「………」
……まぁ、結構安いビジネスホテルだったからね。
それほど期待はしとらんさ。とか思ってたら、速水と宮瀬は先に部屋の中へ入って行った。その後に、河内も続いて入ろうとするが、ふと俺の方を見て
「部屋、入らねーの?」
と、訊いてきた。
「入るけど。河内から先にどうぞ」
と、手で「どうぞ」という素振りをすると、河内は
「へんなヤツ」
と言って、プッと笑って部屋の中へ入って行った。
……へんなヤツですみませんね!
俺は、はー、と溜め息を吐いて、部屋の中へ入った。
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