バスに揺られて

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「そういえば、松本って、たしか妹がいたよな?」 「あぁ。いるけど?」 「高校、どこ行くの?」 ……あー、そっちの話か。 別のことを聞かれて、なんだかほっとする。 「宮ノ塚に行くってさっ。妹、公立落ちたからなー」 と言うと、河内は「そっか」と言って、頭の後ろで手を組み 「なんか、不思議だよな。俺たちの弟や妹、親戚がこれから同じ高校に通うなんて」 と言って、目を閉じた。 ちょうどそのとき、バスのエンジンがかかり、扉が閉まる音が聞こえた。 いよいよ出発の時間らしい。 俺は窓に体を寄っかからせ、外をぼんやりと眺めた。 しばらくして、バスが動き出し、車内でどこ行きかのアナウンスが流れ初めていたが、俺は目を閉じて眠った。 .image=389367762.jpg
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