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恵理『うん、わかってるよ いつも励まして貰ってる…ほんと、感謝しきれないくらい…
これもみんなダイちゃんのお陰なんだよ
ダイちゃんの廻りにはいつも温かい人が溢れてる
それだけダイちゃんも温かく接していたんだよ
いつも自分は犠牲にしてた
嫌な顔一つしない…
怒ったら怖かったけど、あかん!の一言だけで後は何も言わないんだ
お父さんとお母さんにも、もっとダイちゃんの事知って欲しかったよ
真っ直ぐで…
いつも全力で…
私の事を一番に考えてくれて…
ダイちゃんが何十年も掛けて追いかけてた夢の中にちゃんと私が居て
優しくて…』
涙が溢れていた
お母さんがそっと拭ってくれる
そのままお母さんの胸を借りてしゃくり上げた
お母さんも鼻を啜っていた
背中を優しくさすってくれて
時折鼻をくすぐる懐かしいお母さんの匂いに誘われて
また涙が溢れていた
父『この間大地さんのお父さんから電話貰ってな、お前と生まれた子に徳永の姓をあげたい言うてたはったわ』
恵理『えっどういう意味?』
父『要するにお前をお嫁さんとして迎えたいと言うことや、あの子を跡取りとかにしたい訳やなくてな将来はワシらもそうやけど順番でいうたら年寄りから死んでいくわな
そうなったらあの子に財産渡せるからやと…』
恵理『…なんでそこまでしてくれるん?』
父『ワシも同じ事聞いた…そしたら、昨日の夏頃に大地さんの保険金の受取人の名義をお父さんからお前に変更するからと大地さんはお父さんに承諾貰ったんやと』
恵理『うん、それは聞いてる』
父『その時に来年結婚したい人が居るから結婚して二、三年後には島に帰るし本家の手前色々と財産の事やらで親戚がごちゃごちゃうるさいから本家の財産を全部もし子供が出来たら子供にちゅうて遺言書を書き直してくれって頼んだみたいやわ』
恵理『………』
父『本家故のややこしさはワシにはわからんけど…ワシは財産どうのこうのより大地さんの気持ちや男気ちゅうか…組んであげんといかんのちがうかと思うんやけどな
まぁゆっくり考えたらええし』
恵理『…うん』
暫くして両親は病室を後に…
そして宝物に初めて授乳をした
くすぐったくて…
無我夢中でおっぱいに吸い尽く宝物は愛しくて仕方なかった
授乳が終わると吐かないように背中をトントンしてゲップを促す
オムツを取り替える
なんとも可愛いおちんちんに思わず笑ってしまう
『早くお名前つけないとね』
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