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恵理『えぇ、やっばり永く続けて欲しいし社員の方がいいかなって、業績が良かったらボーナスもちゃんと出してあげたい…ペンションを管理して貰う方は朝から昼までだと思うからパートさんが良いかと、勿論業績が良かったら寸志は渡してあげたい』
加藤さんと裕美ちゃんのアドバイスを頂いて宿泊費の料金設定が決まった
義父『野菜はワシと母ちゃんに任せんね』
加藤『おっちゃん無理したらあかんで、誰ぞに任せたらええがな』
義父『なぁ~んもなこっちは野菜作りのプロたい、そげん量もいらんしさばけんかったら市場に持っていけば種や苗を買う足しにはなるとよ、賃金はいらん』
恵理『そんな、お義父さんのお気持ちは有り難いです
けど、せっかく引退されてこれからゆっくりできるのに』
義母『恵理さん、大丈夫たい私も父ちゃんも毎日退屈しとったい
小さい畑やよってになぁ~んも大変な事はなかよ』
恵理『……』
義父『みんなでやりよる方が楽しかたい、ワイワイ言いながらやったら時間なんぞ直ぐ過ぎる
こっちは野菜や米作りして来て50年のベテランたい』
加藤さんと裕美ちゃんと目を合わせる
加藤『おっちゃんなんぼになったん?』
義父『65たい』
加藤『ほな、こうして70になったら辞めるちゅうこって』
義父『加藤が言いよることがよう解らん
体が言うこと聞かんようになったら辞めるたい
ほんとはまだまだ米も野菜も作れる元気はあったい
じゃが大地が逝ってから後がおらんけにオイが弟に全部譲っただけたい』
加藤『後は恵理さんが決めたらええし、おっちゃんは昔からワシの言うことは聞かへんさかい』
裕美『ズルッ!ちゃんと説得できへんのやったらなんで歳とか聞いたん?
意味ないし』
みんなで笑い合った
裕美ちゃん独特の気遣い方だった
恵理『じゃあ、お願いします、けど無理だけはしないで下さいね』
お義父さんもお義母さんも笑顔で頷いてくれた
後は花屋とフレンチの従業員だ
両方とも経験者が必要だった
しかもセンスが要求される
恵理『問題は花屋とフレンチの料理長…』
4人が顔を見合わせた
恵理『…どうしたんですか?』
加藤さんと裕美ちゃんが顔を見合わせる
裕美『あんたから言いよ』
加藤『実はな…』
恵理『はい…』
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