第一章、孤島。

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「もう誰かが見た後かもしれないんだぜ」 と、今まで黙って話を聞いていた勇洙が口を開いた。 耀は今回の宝探しのメンバーを思い浮かべながら、洞窟の入り口に目をむける。 「よーく考えるある。アルフレッドがここを通れると思うあるか?ルートヴィッヒも怪しいあるが……。仮に通れたとしてもフランシスやフェリシアーノが嫌がるはずある。」 確かに。 菊は表情には出さなかったが納得していた。 心の中だからか、八橋は働かないようだ。 「でも、我達なら通れるある!」 きらきらと輝く笑顔の耀に、勇洙は珍しく困ったような表情を見せた。 そこで菊が控えめに手を挙げた。 「あの……水を差すようで悪いんですが。明かりになるようなものはお持ちなんですか?」 「もちろんある!こんな時のためにちゃーんと持ってきてるあるよ!」 そう言って、背負っていた鞄から取り出したのは、懐中電灯が二つ。 用意の良い耀に呆れながらも、なんだかんだで楽しみな菊は懐中電灯を一つ受けとった。 .
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