兄貴

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俺は顔をつくるように笑う。 「……うん」 悠子は俺を見ずに言った。 "もう気にしてねーし"なんて 嘘だ。 お前を好きだし、今でもあの日のことを悔やんでる。 でもそんなことを言えるわけがなかった。 「よし!北川兄妹が仲直りしたところで始めようぜ!」 悟は俺の背中を押して、席に誘導した。 「とりあえず…名前だけ言っていこうか」 俺は慣れた口調で言った。 合コンなんて久しぶりだけど、 悠子に吹っ切れたように見せたかった。
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