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「よろしくね」
俺が手を差し出すと、桐ケ谷さんは笑って握り返してくれた。
親しみやすそうな人がいてありがたい。友人ができなかったらどうしようと思っていたから。
……それからは二人で話しながら、五月雨分校まで歩いて行った。
これからまさか、あんなことになるなんてことは、考えもしなかった。
*
分校に着いた俺は、早速質問攻めに会った。
根暗が多いよりはもちろん良いが、皆元気過ぎる。
俺は田舎をナメていたみたいだ。
「君、今日から転入?いやぁ、こんな田舎によくきたねぇ」
「うわぁ、本当に転入生だ。都会の奴が田舎に憧れるって噂は本当だったんだな!」
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