終戦

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「ルミノール反応は?」 三村が顎に手を当てながら聞く。 「……それも、駄目でした」 ルミノール反応も出なかった? どうやったらそんなことが可能なんだ? 「とにかく、中に入ってみようよ」 早紀が急かす。余程中のことが気になるのだろう。 「分かった」 俺はそれだけ言って、早紀に着いていった。 嫌な思い出しかない役場。その入口にまで来て、違和感を感じた。 ……この壁、こんなに新しかったか? それだけではない。 扉も、窓も、屋根も……全てが、不自然なまでに綺麗だった。 「まさか……建物ごと変えたのか?」
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