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そんな加奈の目の前に一枚の紙が舞い落ちてきた。
おもむろに拾い上げ、文面を見る。
「よ…読めないし…」
かなりの達筆な文字の羅列に目が回る。
それでも暫く眺めていると、読める字が出てきた。
(女中募集…新撰組…)
「新撰組!?」
嘘か夢だと思うが、それならば合点がいく。
(タイムスリップ!!!)
「あっ!居ました!こっちです!」
ふと我に返ると、浅葱色の服に身を包んだ男たちが現れ、此方に向かって来た。
「えっ!?何!?えーっ!?」
そして、そう言っている間に囲まれてしまった。
「貴方何者ですか?」
多分、この中で一番若そうな美男子が話し掛けてくる。
「あ…アタシは…女中募集を見て…」
咄嗟にそう言って握り締めていた紙を震える手で渡す。
「本当に見ていたのか…?」
そう言ってきたのは、姉が居たら食い付きそうな筋肉隆々で大きな男。
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