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2010年10月某日。
加奈は、この夏に新撰組にハマってしまった姉に連れられ、市で開催された【新撰組ヒミツめぐりツアー】なるものに参加していた…
「う~。寒い!風邪引きそう…」
「そんなことないよ!ほら、昨日まで雨だったのに、今日は晴れてるし!やっぱりアタシは晴れ女だなぁ~!」
無理やり参加の自分と違い、かなーりテンション高めの加奈の姉…
ウンザリ気味の加奈がジト目で見ていると、ストールを貸してくれた。
「はい!これ貸してあげるから!加奈欲しがってたでしょ?」
薄いピンク地にラメ糸が織り込まれていて、女の子らしいストール。
細くて小さくて、女の子らしい服装が好きな姉(注…三十路)に良く似合っている。
初めて見た時から、自分もこんなストールがしたいと思っていた。
「あ…ありがとう!有り難く頂戴するっ!」
「…って。えぇー!!!…まぁ良いか…大切にしてよ~。」
双子に間違えられるくらい仲良しの姉妹。
小さな姉と、大きな加奈。
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