230人が本棚に入れています
本棚に追加
「えぇ、私やアンタみたいに強大な何かに敗けていきながら・・・連敗を重ねながら私達の人生は完成していくと思うわ」
純粋無垢な小学生が聞いたら泣き出しそうな理論である。
「でもさ。そんなのばっかじゃさ、つまんないだろ?人生」
「は?」
今度の「は?」は不良とかが使う威嚇ではなく、唖然としてしまった方の聞き返しだった。
「だからさ。敗けてばっかの人生なんて嫌だろ?普通」
「・・・」
「僕の答えとしては、たまに勝ってもいいんじゃないのかな?」
この言葉には度肝を抜かれたらしく、葉月は足を止めて僕を見詰め直した。
「・・・方法は?」
「分かんない」
分かんない・・・分かんないけど、
最初のコメントを投稿しよう!