涙は素直。

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この学校内で俊は、誰よりも有名人。 顔もいい。 頭もいい。 身長もいい。 優しい時は優しい。 私には、ほとんど意地悪だけど…。 私の時は意地悪ってなんなのよ。 俊の周りには、毎日女の子だらけ。 でも女の子は別に俊に話し掛ける訳じゃなくてただ見つめるだけ。 ―見つめるなら、自分の席で見つめなさいよ。 初めてそう思った。 「ここに杉並 杏ている?」 また女の先輩達だ。 「私ですけど…。」 私は、席を立ち先輩達の所へ向かった。 先輩の1人が私の腕を引っ張り女子トイレへ連れ去る。 「あんたさ、俊君に近づくのやめたら? こっちは迷惑なんだよね。」 意味がわからない。 そうやって意味わからない日本語ばかり並べる。 いや…日本語になってない。
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