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私はヨロヨロと力無く歩きながら自分の教室へ向かう。
途中、私は顔と腕と足を洗った。
教室は誰も居なくて静かだった。
自分の席につくなり私は泣き崩れた。
「う…ぅう…うっ…」
静かに響き渡る小さな泣き声。
誰かの傍にいたい。
誰かじゃなくて…………
俊の傍に居たい。
もう先輩なんか関係ない…。
もう先輩なんかに負けられない。
私は俊を好きになっていた。
「…なんで一人で泣いてんの…」
不意に聞こえる声は聞いた覚えのある声。
俊の…声。
なんで来たのよ。
「泣いて…ない…」
震える声は気づかれてしまう。
「泣いてんだろ!!」
そう言って私に近づく。
俊は私に近づくなり、驚く。
「ホッペどうした。 なんで制服汚れてる? 何があったんだよ。」
私は、そうやって少しでも心配してくれる俊に甘える様に泣いた。
俊は私を抱きしめて頭をポンポンとしてくれた。
幼なじみな関係でもいい。
崩れるくらいなら、幼なじみでいい。
「強いのに泣くなんてな」
そう思ってるだけ。
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