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どこへ向かうのか分からない車。
「あの…」
「何？」
「いえ…」
「言いたいことがあるなら言えよ」
「こ、恐いです」
「安全運転だ」
「いえ運転ではなくて…緒方さんが…」
「………」
「いつも社で会う緒方さんや、昨日は記憶にあるまでの緒方さんは楽しくて、穏やかな感じだったんですけど…」
「仕方ないだろ。怒ってるんだから」
「私にですか？」
ギロッと緒方は愛音を睨んだ。
愛音は肩をすくめた。
気まずい空気が車内に流れる…
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