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また静かな朝は始まる。
由香はウトウト目を覚ましたけど、起き上がりはしなかった。
『ピンポーン』
チャイムが鳴る。
『ピンポーン』
「由香ちゃんいるー?
由香ちゃーん」
知らない人の声。
「由香ちゃーん
いないかなー?」
「だぁれ?」
「由香ちゃん!?
由香ちゃん、ママいる!?」
「ママはお仕事だよ」
「由香ちゃん一人!?
ママはいつから居ないのかな?」
「んっと…んっとね…」
「由香ちゃん鍵開けれるかなぁ?」
「…………」
「由香ちゃん、おばちゃんね、お巡りさんに由香ちゃん何してるか聞いてきてねって言われたからね、怖くないよ」
「お巡りさん?」
「そう、お巡りさん。
由香ちゃんお腹空いてない?」
カンカンカンカンッ
「ちょっと!!誰ですか!?」
ママの声!!!!
ママの声だ!!!!
ママ何か怒ってる。
ドアの向こうで怒鳴る声がしばらくすると、話し声に変わり、鍵を開ける音がした。
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