狭間

3/15
前へ
/86ページ
次へ
『─ンッ…?伯父様?』 「お!?やっと起きたかこの寝坊助め!!」 ラナは千李の首に腕を回すとワシャワシャと頭を撫で回した 『痛いっ!!痛いですわ!!伯父様!!』 本当に痛かったのか目に涙を溜めてラナを睨んでいる 「ラナ様ιそろそろお嬢様をお離しにならないと時間がありません」 「おぉ、そうであった!!千李、急いで着替えてこい!!」 『えッ!?もうそんな時間ですの!?アワワワッι急がなくては!!』 ─バタンッ 「相変わらず不思議な子だなぁ」 「ですがそこがお嬢様らしいかと」 ラナはニカッと笑うと ギルを連れて教会へと向かった 『征服はやはり着なれませんわ…ι』 とある一室に千李の姿があった 何度もどこか おかしいところが無いか、と鏡の前でクルクルと回りながら確めている ─ガチャ 「姉貴、着替え終わったか?」 『あら、杏李。どうしたの?わざわざ私の所に来るなんて』 中に入ってきたのは 弟の杏李だった 「ん?ただ姉貴の姿を確かめに来ただけだが?」 『まぁ、子供の癖に随分と偉そうな口ですこと』 「いーんだよ、俺だから」 そうですわね、と千李が笑うと いきなり杏李が腕を伸ばし、やる!!と言って何かを渡すと部屋から出ていってしまった .
/86ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加