高橋 勇

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『へ?』 いつもニコニコしている木村課長が真剣な顔でこちらを見ていた。 『とりあえず近くの公園にでも行くか。』 そう言うと無言で歩き出した。 オレは何か怒られるような要因があったか過去を巡らせながら、後をついて行った。 『まあ、座れよ』 と木村課長はオレに缶コーヒーを渡して、公園のベンチに腰を降ろす。 『スミマセンでした。』 オレは何の事か分からないが、とりあえず謝った。 『ん? なんで謝るんだ?』 ……どうやら違うらしい。木村課長はいつものニコニコ顔に戻っていた。 『え! 仕事のミスで怒られるのかと考えてました。違うんですか?』
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