日曜日2

4/6
前へ
/103ページ
次へ
本当に覚えていない為、適当に流して続きを聞く。 『まあ、その千春ちゃんから今度の日曜日にデートに誘われたんだよね! デヘへ。』 『ま……まじか?』 いい知れぬ敗北感がオレを支配する。 これが彼女を作る事を諦めた男と、諦めなかった男の差か。 オレだって好きで諦めた訳では無い。生涯で10回も告白し、その全てが敗退。 中には確実に大丈夫だと思い、ランクを下げて挑んだものもあったが、全て駄目だった。 毎回言われる言葉は一緒。 『そのロン毛切ったら考えてあげる。』 結果的に諦めたのだ。 『おい勇! 何固まってんだよ! 聞いてるか?』 ハッ! と目をやると憎らしい顔のデブが目の前にいた。 『告白50連敗のお前だ。確かに悔しい気持ちもあるが、オレはお前を祝福するよ!』 『勇! お前……。』
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加