本田 太一

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しかし、デブと言われるオレっちが初めてスケボーに乗る。 想像どおりいい見世物だった。 サークルの奴等は、オレが不様に転ぶたびに笑っている。 『ククク……ヒソヒソ……あ~あ……ブタ……。』 ん? 誰かブタって言った! 笑うのもいいだろう! コケにしてくれても構わない! しかしブタは無いだろう! こんなサークル辞めてやると思った時、千春ちゃんは言った。 『人の一生懸命な姿を笑う事は、とても恥ずかしい事だと思います!』 辺りは一瞬の静寂の後、オレっちへの謝罪の声に変わっていた。 一通りから謝罪の言葉を貰い、オレっちは千春ちゃんの前に行く。 『あ、あの、ありがとうございました。』
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