物語のはじめに

2/2
前へ
/21ページ
次へ
 ここらで、『僕』の物語を始めてみたいと思う。  でもそれは今からずっと続く訳じゃない。それはすぐに途切れたり、突然生まれたり、だらだらと続いたりする。思い出すこともあるかも。都合よく焼き付いてたやつを都合よく並べかえたりなんかして。  それが『僕』の物語で、『僕』にとっての物語である。あなたにとってはそんなものでないように祈りたい、なんてエラソーなことを言いながらそろそろ始めよう。生まれるままに、断絶されるままに。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加