序章

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依頼受付や待ち合わせに使われる部屋の奥にある扉の先には短い廊下があり、 左右にある扉の先は会議室になっていて大掛かりな依頼をする際に使われている。 そして突き当たりにある扉は通称『大佐』と呼ばれる変わり者のギルドマスターの部屋……… で私は今その中にいた。 「護衛任務ご苦労 当初に比べ依頼の達成率はもちろんの事、 戦闘時の立ち回りや地理にも詳しくなったみたいだな。 私が指導をしていた頃なんかは……」 「いいからさっさと本題に入ってください」 目の前にいるのは軍人を絵に描いたようなゴツい30代の男。 私の恩人であり師匠であり親みたいな人で、 感謝や尊敬はしているが面倒臭いし変な人だから毛嫌いしてたりする。 そのせいかこの人に向ける言葉はいつも刺々しい。 「っむそうか? そろそろAランクになる事を視野に入れてみないかと言うことだ。 さすがに護衛と見回り・拠点防衛だけじゃBランクより上には行けないからな 今後の事を考えると受ける依頼の種類を増やした方が知名度も上がる ちなみに俺のオススメはこの依頼だ」 ----------- ギルド『北の風』C以上 アーティファクトの運搬 報酬:達成時決定 期限:特に無し 依頼主&届け先:セントラルアーティファクト研究所 【運搬物情報】 重量:25kg 縦.横.奥:30.30.30cm 用途:不明 備考 カストル凍海で発見された正方形の用途不明人工物 大きさの割にかなり重い
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