2人が本棚に入れています
本棚に追加
小声で何か言っていた。
「聞こえない、もっと大きな声で、いたっ。」
また、頭をはたかれた。
「こっちに来い。」
路地裏の方へと引っ張られて行く。
「あんなに目立って何考えてる。
お前は仕事は自分の仕事を理解してるのか。」
「仕方が無かったんだ。
犬が、犬があんな事になるなんて。」
「べつに何にもされて無かったろうが。
お前は、秘密工作員の自覚があるのか。」
「そのアルバイトだし、まあ、いいかなって。」
「良くない。
お前の一挙一動が国の命運を左右するかもしれないんだぞ。」
「大怪我な事をまたまたぁ。
そうだ、それより、俺のパピー知らないか。」
上司は形のいい唇を小さく開いた、ため息をついたかもしれない。
「あの犬か、知らないが、こっちで探してやろう。
だから、今回の任務を。」
「嫌だね、俺が探す。」
「良く考えろ、お前が一人で探すのと、こちらの情報部で捜索するのはどちらが早いか。」
最初のコメントを投稿しよう!