小包

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走って行くとだんだん見えてくる。 大きい。大の大人を優に越えるであろう、大きさ。 そして人では無いことはわかった。 もう1つわかった事は、こっちに向かって走って来ている。 額に汗が滲み出る。 確認出来た。 それは【ハイウルフ】と言い幻界の幻獣で人間界ではライオンと同じ様な扱いの動物。 ヤバい! 確実にヤバい!! とりあえず。 ハイウルフから離れないと… 見た感じではハイウルフはまだ俺の事には気付いて無さそうだ。 周りを見渡すと道から外れた草原に2メートル程の茶色の岩がある。 岩までの距離100メートル程。 ハイウルフまでの距離200メートル程。 行ける。 なぜか自分に自信が着いて走りだした。 速い、自分でも驚く。 俺ってこんなに速かったんだ… 心臓が早くなる。 よく考えろ…幻獣なんて早々出るもんじゃないよな… でもあれは確実にハイウルフだったし普通のハイウルフの倍程の大きさもあった。 確かにハイウルフだったが自分に嘘を着いて落ち着こうとするが、先程の記憶の方が強い。 時が経つのが遅く感じる。 もう3分は経っただろか。 俺は確認しようと岩から顔を出した。 恐る恐る見ると、そこにはハイウルフが倒れている。 ええっ!?そしてさらに驚くはハイウルフの横には、馬に乗った赤い騎士。 赤い騎士を見る限り、俺の目指すハインス城の騎士だ。昔から知ってた。 なんでだろ そう思い騎士に近づいた。
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